当たり前のこと

RANI

2012年09月30日 07:02

見覚えのない携帯番号からの電話に出ると

「今までありがとうございました」

???

よくよく聞いてみると

年に二度ほどボランティアにお邪魔している
養護学校の生徒さんのお母さん

お嬢さんが呼吸器なしで生きることができなくなり
入院されたという

これから学校に通うことはできないということでの
お礼の電話でした

病院のICU室に
アロマオイルとスプレーを持ってお見舞いに

大好きなグレープフルーツの香りを嗅いだ彼女は
天使のような微笑を返してくれた
やっぱり覚えていてくれた


くくり付けられている手や
床ずれ予防のために巻かれた包帯の先から出た足先を
マッサージさせてもらっていると

時々痰が絡むらしく
咳にならない咳に苦しい表情になる

切開された喉から痰を吸引してもらい命をつないでいる

当たり前に呼吸できることが
当たり前ではなかったのだとあらためて思う

また来る約束をして病院を出ると

幻日を一瞬だけ見ることができた

幻日は写真に収められなかったけれど


わずかに虹色が・・・


みんな色々あるけれど
息をしているこの一瞬が大切なんだ




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