当たり前のこと
見覚えのない携帯番号からの電話に出ると
「今までありがとうございました」
???
よくよく聞いてみると
年に二度ほどボランティアにお邪魔している
養護学校の生徒さんのお母さん
お嬢さんが呼吸器なしで生きることができなくなり
入院されたという
これから学校に通うことはできないということでの
お礼の電話でした
病院のICU室に
アロマオイルとスプレーを持ってお見舞いに
大好きなグレープフルーツの香りを嗅いだ彼女は
天使のような微笑を返してくれた
やっぱり覚えていてくれた
くくり付けられている手や
床ずれ予防のために巻かれた包帯の先から出た足先を
マッサージさせてもらっていると
時々痰が絡むらしく
咳にならない咳に苦しい表情になる
切開された喉から痰を吸引してもらい命をつないでいる
当たり前に呼吸できることが
当たり前ではなかったのだとあらためて思う
また来る約束をして病院を出ると
幻日を一瞬だけ見ることができた
幻日は写真に収められなかったけれど
わずかに虹色が・・・
みんな色々あるけれど
息をしているこの一瞬が大切なんだ
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