野沢流

RANI

2013年10月15日 07:02

野沢温泉村では
8月末に野沢菜の種を蒔いて
9月8日のお祭り頃に間引いて食べている

その間引き菜を麻釜(おがま)で茹たものは
鯛の刺身より美味しいとまで言われるほど

そこに茗荷など刻んでのせ、醤油をかければ
鯛の刺身とは比較できないが
すべすべとした
野沢菜とは思えない食感と
茗荷のシャキシャキとした歯触りが見事にマッチして
お刺身がなくてもご馳走だ

温泉で茹でるから美味しいのはもちろんだが
茹で方にも工夫がある

まずは根を切った間引き菜(お菜)を
いきなり麻釜に放り込む
ざるを使わない人もいる

竹の棒で数分押さえつけ
一度引きあげて水場に持っていき
水をかけながら洗濯するかのようにお菜を揉む

そしてまた麻釜に入れ
やわらかくなるまでじっくりと茹でてから水で冷やす

知り合いのおばさんの茹でたお菜は絶品だ
茹でる人により味が全くちがうのだ

麻釜は村の台所

地元の人以外は利用できないが
時々あの味を思い出し食べたくなる


家で茹でる時は野沢流をまねて
茹であがってから流し台の中で揉みながら冷やしている

お菜の繊維がやわらかくなり
灰汁も流れ出て美味しくなる気がする

二番間引きでもやわらかくて美味しい


鯛の刺身に引けを取らない一番間引きを食べたくて
プランターに蒔いてみた

そろそろ食べごろだ


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